楽書新聞161号~「A君」

大川こども書道塾

2017年09月08日 09:53



楽書新聞161号発行致しました!(^-^)/

久しぶりに、楽書新聞の発行し始めた頃のものを読んでみると、当初の懐かしい思い出がよみがえってきます。学校などにも建学の精神があるとは思いますが、当教室も今も「想いや考え」は、当時と変わっていません…。

こどもたちと長く学んでいけたらと思います…。




「A君」…。


A君は、独特な、個性的な絵を描く生徒で、新聞にも彼の絵が掲載されたこともあります。

人なつっこく、学校でもはしゃいだり、みんなを笑顔にさせてくれていたのを思い出します…。


私が学校に勤めていた時に受け持たせていただいていた特殊学級(現在は特別支援学級)の生徒さんです。

この時受け持っていたクラスには、ダウン症、自閉症、ADHD(注意欠陥・多動障害)といった生徒をひとつの教室にまとめてクラスにしていて、授業をする形をとっていました。

しかし、色々な症状、個々の動きが異なることもあってなかなかまとまりのある授業はできていませんでした。

一応「書写」の授業もさせてもらっていたのですが、私の顔に書こうとしたり、手本とは全然違うことを書いたりで、思いどおりいかなかったことを思い出します。

しかし、楽しかったですね…。とても楽しかった…。

通常の学級でも授業をしていたのですが、みんな同じもの(教科書やワーク)を見て、同じ方向を向いて、同じように板書したことをノートにとって、同じ知識を詰め込んで…。同じ答えを導き出す…。


授業をしながら、どっちが楽しいのだろう?
…。

どっちが正しいのだろうか?…。

と考えて授業をしていました。


答えは見つからなかった…。


実は、答えを見つけるようなことではないのではないかと…。


A君は自閉症だったのですが、まともに話せたことはありませんでした。

うまく目線も合わせれないし、受け答えも通じてないようで…。


しかし、実はA君は、私とまともに話をしていてくれていたのかもしれません…。


そうでなかったら、あんなに素晴らしい絵は描けてないと思います…。

あれだけの表現をできていないと思います…。


A君とA君の描いた絵が今も目の前に浮かんできます…。










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