2017年06月22日

sugar and salt

sugar and salt

自分の子どもも教室に来てくれている子どもたちも本当にかわいいものです。

子どもたちと接する仕事、携わる仕事をすることができてとても幸せに感じます。

しかし、苦手なことがあるんです…。

何かというと…


「叱る」こと…。


得意な人、好きな人いるのかなぁ…。


「褒める」子育てが流行っているみたいですが、「褒める」だけの子育てで成功した人ってどれくらいいるのでしょうか…。

基本は、「褒める」が軸となる子育てがいいとは思うのですが、私の場合は、そんな「褒める」だけのスーパーマジック子育てはできてないですね…。

色々なご家庭があると思いますがどうなんしょう…。



話が少し過去の話になりますが、私が20年くらい前に学校に勤めていた時のことです…。

雨の日の通勤だったのですが、車で学校付近に近づくと渋滞しているんです。

事故か何かあったのかなと思っていたら…


「えーっ!!」


大した雨でもないのに、生徒たちが車で送ってきてもらっての車の渋滞だったんですね…。

出勤中の先生方も校門までなかなかたどり着けず 困っておられたのを思い出します。

私の学生の頃はほとんどの生徒、いや100%の生徒が余程のことがない限り「自分の足」で登校していました。

なので、なぜ「自分の足」で登校しないのだろうかとショックでした…。

自分が学ぶためなのになぜ自分の足で来ないのか…。

みなさんどう思われるでしょうか…。


子どもはかわいいですが、「自立」していってもらいたいですよね…。

(「自立」しないといけません…。)


当時、職員室で先生方が「甘やかし過ぎる」とみなさん言われていました…。

せめて、自分が学ぶための学校には、自分の足で行けと…。


もうその頃の生徒たちは、結婚もし親にもなっているでしょう…。

どんな子育てをしているのでしょうか…。


師である詫摩先生が言われていました…。


「砂糖」と「塩」の加減が大事だということを…。


「甘さ、優しさ」と「厳しさ」の加減のことを…。


砂糖ばかりでもいけないし、塩ばかりでもいけないと…。


料理も子育てもさじ加減が大切だと言われていたのを思い出しました…。


私が長く子どもに携わる仕事をしてきて感じたことは、「砂糖」を与えるのは簡単だということ…。

子どもが好きなように何でもして上げて、何でも与えるということ…。

親も子も双方傷つかずいいのかもしれません…。


しかし、「砂糖」だけでうまく育っていくものでしょうか…。


学校に勤めていた時、色々な学校で「砂糖」だけで育てられて失敗されているご家庭をたくさん見てきました。

中学生なんかなるともう大変で、手のつけようがないくらいまでになります…。(もう手遅れ…。)


これまでの経験で「塩」の使い方がいかに大切かということがわかりました。


ある中学校に勤めていた時、色々な理由で問題児
と言われていたある生徒がいました…。

確かに普段から悪い行いをしていました…。


ある日、その生徒が悪いことをしでかして厳しく指導したことがあります。(ある先生の車に落書きをしたんです。普通だったら警察沙汰です。)


その生徒とは、部活動、授業も受け持っていましたのでよくその生徒のことは知っていました。

このような悪い行いをしたのですが、可愛がっていたんです…。

だから余計にショックでした…。

しかし、悪いことは悪いと教えないといけませんし、その生徒の将来のことを考えると善悪の判断くらいはできるように指導しないといけません。

実は、家庭のバランスがとれてなかったようなので、そういう行動をとったのも家庭にも原因があったのかもしれません…。


その生徒がいるクラスで学年末の最後の授業に何でもいいから一年間の反省を書いてほしいと一枚紙を渡しました。

また、落書きでもして提出するのかと思いきや、

「あの時はボクが悪かったです。部活の遠征の時、おごってくれたアイスが美味しかったです。」と書いてくれていたんです。


もう本当にうれしかったです…。


詫摩先生が言われていた「砂糖」と「塩」…。


「塩」(厳しさ)の使い方がうまくいったのかわかりませんが、少しは報われた気がしました…。


子どもが本当に好きだということ…。


だから、叱る時も本気だということ…。


本気だと伝わるということ…。


そう信じて子どもたちを指導する時は、「強い覚悟」をもって子どもたちの前に立っています…。









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Posted by 大川こども書道塾 at 23:22│Comments(0)Others
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